曹 操 卑劣なる聖人 第六巻
●2022年4月下旬刊行
王暁磊[著] 後藤裕也[監訳] 川合章子[訳]
四六上製 584頁 2,640円(税込)
ISBN 978–4–910112–05–3
官渡の戦いで逆転勝利するも、河北の抵抗は終わらない。
袁紹、袁尚、袁譚、そして審配、高幹を討つ戦いが続くのであった。
曹操の50歳前後、建安六年から十一年(西暦201年-206年)を描く。
荀彧、荀攸、郭嘉はもちろんのこと、献帝、董昭、許攸、婁圭、孔融、辛毗、崔琰、陳琳、華佗、丁氏、曹丕、曹沖らが登場する。
第一章 河北軍、続けざまの大打撃
倉亭の戦い 高貴なる後継者
第二章 糟糠の妻を棄てる
官軍の凱旋 孫権を攻(´)め(´)る(´) 琴瑟和さず
第三章 故郷へ錦を飾る
譙県への恩返し 意気投合
第四章 袁紹、死す
橋玄の祭祀を行う 鄴城挽歌 兗州で戦に備える
第五章 謀って兵を退く
黎陽の戦い 長駆の果てに阻まれる
第六章 劉表征討の構え
南下態勢 文才繚乱
第七章 同胞相争う
郭嘉の献策 辛毗の投降
第八章 天子の反攻
許都での慌ただしい一日 劉協の涙
第九章 華佗の治療
政略結婚 神医、華佗
第十章 曹操、袁尚を破る
往来自在 袁尚軍を蹴散らす
第十一章 董昭、天下取りを勧める
大勢決す 予言
第十二章 袁氏の本拠地を落とす
鄴城陥落 審配、節に殉ずる
第十三章 甄氏と袁家の旧臣
美しき甄氏 袁家の旧臣
第十四章 曹操、泣いて人心をつかむ
見せかけの涙 新たな課税法
第十五章 袁譚を討つ
南皮の戦い 九州制を論ず
第十六章 鄴に移り一歩を踏み出す
高幹討伐 河北平定 引き返せぬ道
主な登場人物
主な官職
後漢時代の地図
後漢時代の司隷の地図
後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図
王 暁磊(おう ぎょうらい) 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。
後藤 裕也(ごとう ゆうや) 博士(文学)。著書に『語り物「三国志」の研究』(汲古書院、2013年)、『武将で読む 三国志演義読本』(共著、勉誠出版、2014年)、訳書に『中国古典名劇選』シリーズ(共編訳、東方書店)、『中国文学史新著(増訂本)中巻』(共訳、関西大学出版部、2013年)、論文に「元雑劇「両軍師隔江闘智」と孫夫人」(『狩野直禎先生追悼 三国志論集』、汲古書院、2019年)などがある。
川合章子(かわい しょうこ) 翻訳家、歴史ライター。訳書に『原典抄訳「三国志」(上、下)』、著書に『陰陽師の解剖図鑑』、『あらすじでわかる中国古典「超」入門』などがある。